結末の見えない旅に若者を送り出すのは残酷だっただろうか。 もう祈るしかできない。 オレたちの分まで良い旅を。

このメッセージは **削除を忘れた** 通信デモの機能を使ってる。 それももう終わり。 容量がない。

自動修復も冷凍睡眠もぶっつけ本番だ。 それでも、このままこの星にいるよりも 生きる可能性が高い。 だったら 若いやつらが船に乗る方が良いはずなんだ。

誰が乗るか、かなりモメたよ。 「長旅は若くて体力がある方が良い」って、 いちばん若い2人を乗せた。

船に乗れる数には限りがある。 何かあった時のためにエンジニアは乗ってないといけない。 オレたちの中からたった2人。

こちらは宇宙船「みらい」 自動送信なので返信不要。 受け取れないんだ。

オレは 宇宙船「みらい」をつくったエンジニアのひとり。 代表して、このメッセージを書いている。 このメッセージは ただのイタズラだ。